
米DHS、連邦民間機関からDeepSeek製品の排除・撤去を命じる命令を官報掲載
DeepSeek米国AI規制公共調達サプライチェーン
米国土安全保障省は10月20日、連邦民間行政機関の調達からDeepSeek製の情報技術製品・サービスを除外し、導入済みのものを撤去するよう求める命令の告知を官報(Federal Register)に掲載した。2018年の連邦調達サプライチェーン安全保障法に基づく措置で、DeepSeekの実装を用いて開発された第三者の製品・サービスも撤去の対象に含まれる。
何が発表されたか
米国土安全保障省(DHS)は10月20日、長官が発した命令の告知を Federal Register(91 FR 66346、66346〜66350ページ)に掲載した。文書番号は 2026-21447、ドケット番号は DHS-2026-0628。告知には DHS 法務顧問 James H. Percival II が署名している。
- 根拠法は2018年の連邦調達サプライチェーン安全保障法(Federal Acquisition Supply Chain Security Act of 2018、41 U.S.C. 1321-1328)と、施行規則 41 CFR 201-1。連邦調達セキュリティ委員会(FASC)の勧告を検討した上での措置とされている。
- 命令の内容は2点。
- Hangzhou DeepSeek Artificial Intelligence Co., Ltd(関連会社を含む)が開発した情報技術の製品・サービスを、連邦民間行政機関の調達から除外する。
- DeepSeek および関連会社の製品を、連邦民間機関の情報技術から撤去する。
- 撤去の対象は DeepSeek 自身の製品にとどまらない。DeepSeek の実装を用いて開発された第三者の製品・サービスも含まれる。ただし「用いて開発された」の定義や判定方法について、告知には記載がない。
- 10月19日午前8時45分の Public Inspection を経て、10月20日に官報掲載。問い合わせ先は CISA サイバーセキュリティ部門の FASCSA Order Implementation Team。
- 署名済みの命令本体は付録として掲載されており、regulations.gov の DHS ドケットでも参照できるとされている。
事業環境への影響
- 直接の対象は米国の連邦民間行政機関であり、民間企業や消費者による利用を一般に禁じるものではない。
- 注目すべきは射程の広さ。自社では DeepSeek を直接使っていなくても、組み込んだ製品やサービスが内部で DeepSeek の実装を用いていれば撤去対象になりうる建て付けになっている。米政府機関を顧客に持つベンダーは、自社製品が利用しているモデルの調達元を説明できる状態にしておく必要がある。
- 一方で判定基準が告知に書かれていないため、どこまでが「DeepSeek の実装を用いて開発された」に該当するかは、今後の運用を見る必要がある。
- なお Federal Register のウェブページは非公式のXMLレンディションで、法的な調査には govinfo.gov の公式版を確認するよう注意書きがある。
