広告表現チェックAI「ヤッキくん」、ファイテンが実務での検証を開始
株式会社EdgeXは2026年9月17日、広告表現チェックAIエージェント「ヤッキくん」について、ファイテン株式会社が実際の広告審査業務で活用検証を開始したと発表した。景表法・薬機法のガイドラインや自社のエビデンス・社内ルールをRAGで参照し、広告表現を自動チェックする。
何が発表されたか
- 株式会社EdgeXが2026年9月17日10時に発表
- 「ヤッキくん」は景表法(不当景品類及び不当表示防止法)や薬機法(医薬品医療機器等法)のガイドライン、エビデンス情報、社内ルールに基づいて広告表現を自動チェックするAIエージェント
- RAG を用い、企業が保有するエビデンスや社内ルールを追加で学習させることで精度を継続的に高める設計
- ボディケア商材を扱うファイテン株式会社の実務担当者が、実際の広告審査業務で使用して有用性を検証する
- 期待する効果として、審査業務の効率化、品質の平準化、手戻りの削減、チェック精度の継続的向上を挙げている
実務への影響
健康food・化粧品・ボディケア系のLPや広告を作っている制作者にとって、薬機法・景表法のチェックは常に工数と事故リスクの両方がかかる工程だ。表現の可否判断がレビュアーごとにぶれ、差し戻しのたびに構成から作り直しになるのはよくある。「品質の平準化」と「手戻りの削減」が効果として挙がっているのは、まさにこの部分を指している。
制作側の立場では、こうしたツールがクライアント側に入ることで、納品前チェックの往復が減る可能性がある一方、初稿時点で求められる表現水準が上がることも意味する。「とりあえず書いて法務に見てもらう」進め方が通りにくくなるので、コピーライティングの段階でNG表現の知識を持っている人の価値はむしろ上がる。
注目したいのは RAG で自社のエビデンスと社内ルールを参照させる設計だ。汎用のLLMに「薬機法に違反していないか見て」と聞く運用との差はここにあり、クライアントごとに保有エビデンスが違う以上、この方式でないと実務では使えない。自前でチェック補助を組む場合も、参照させるべきは法令条文ではなく「その会社が何を根拠に何を言えるか」の資料だという設計指針として読める。
補足
現時点では検証段階の発表で、精度に関する定量的な数字は公表されていない。導入効果を判断するには続報を待つ必要がある。また、AIによるチェックはあくまで一次スクリーニングであり、最終的な責任判断を置き換えるものではない点はクライアントに明確に伝えておきたい。
