Inception、拡散型LLM「Mercury 3」公開 毎秒1,068トークンで1Mコンテキスト
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拡散モデル方式のLLMを開発するInceptionが「Mercury 3」を公開した。NVIDIA GPU上で毎秒約1,068トークン、コンテキストは1Mトークンに拡大。OpenRouterやVercel経由でも使え、ローンチ割引で入力100万トークン0.10ドル・出力0.35ドルという価格設定になっている。
何が発表されたか
- Inceptionが拡散(diffusion)方式のLLM「Mercury 3」を公開。パラメータ規模はMercury 1の40倍超で、自己回帰モデルで成り立つスケーリング則が拡散方式でも成立するとしている
- 速度はNVIDIA GPU上で毎秒約1,068トークン。同社はGPT-6 LunaやClaude Haiku 5.5と同等以上のベンチマーク結果を4〜8倍の速度で出すと主張
- 実タスク系の報告値としてMind2Webのブラウザ操作50タスクで50%完走、Octenの検索テストで生成時間の中央値0.9秒・エンドツーエンド2.2秒
- コンテキストウィンドウは1Mトークン(Mercury 2.5の260Kから拡大)
- 料金は入力100万トークン0.20ドル/出力0.70ドル。ローンチ割引50%適用で入力0.10ドル/出力0.35ドル。キャッシュ入力は通常入力比90%減
- 提供はInception API Platform、OpenRouter、Baseten、Vercel。OpenAI API互換で、初回1億トークンまで無償
開発者への影響
拡散型LLMは実務でほぼ選択肢になっていなかったが、OpenAI互換でVercel経由から叩けるところまで来たのは分岐点。毎秒1,000トークン級が効くのは体感速度が成果物になる用途で、具体的にはチャットUIのストリーミング、管理画面の要約表示、商品説明の生成プレビュー、フォーム入力の補完あたり。バッチ処理では総時間が律速なので恩恵は薄い。
Mind2Webで50%という数字は、ブラウザ操作エージェントを「速さで回す」設計が成立し始めたことを示す。従来は1手ごとの待ち時間が長くて実用に乗らなかったスクレイピングや管理画面の一括操作を、リトライ前提の高速ループで組み直す余地がある。
ただしベンチマークの数値はブログ本文に表として載っておらず、ベンダー主張の域。出力品質が納品物に直結する文章生成には、まだ主要モデルを置かないほうが安全。初回1億トークン無償があるので、既存案件の一部処理を並走させて品質差を実測するのが順序として素直。
補足
公式ブログの掲載日は2026年10月19日。ベンチマークの第三者検証はない。
