Incerto、医療機関向け「院内ローカルAI基盤」を提供開始
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Incerto合同会社が、患者データを院外に出さずに生成AIを使える院内設置型のAI基盤を提供開始した。セキュリティ点検、ハードウェア選定・設置、実行環境構築、保守までを一貫して担う。算定AIチャットや音声カルテAIなどソフトウェア4種は無料で、ハードウェア費と構築・保守費を個別見積もりする。
何が発表されたか
- Incerto合同会社(東京都荒川区)が「院内ローカルAI基盤」の提供を開始した。院内に設置した専用ハードウェア上でローカルLLMを動かし、患者データを院外に送信せずに生成AIを使う構成だ。
- 提供範囲は、導入前のセキュリティ点検、ハードウェアの選定と設置、AI実行環境とソフトウェアの構築、導入後の更新と保守まで一貫。患者データを扱うハードウェアはインターネットから切り離し、保守用回線は常時接続せず必要時のみ接続する。
- 用意されるソフトウェアは4種で、いずれも無料。診療報酬の算定質問に告示・通知の該当箇所を示して答える「算定AIチャット」、診察会話からSOAP形式のカルテ下書きを作る「音声カルテAI」、カルテ記載から退院サマリーや紹介状の下書きを作る医療文書作成支援、院内規程やマニュアル、添付文書から出典付きで答える医療情報検索チャット。
- 価格はソフトウェア4種が無料、ハードウェア購入費と導入・構築・保守費は規模や用途に応じた個別見積もり。導入期間の目安は約4〜6カ月。対象は中小病院、診療所・クリニック、医療法人グループ、医療経営コンサルティング会社など。
実務への影響
- 「クラウドに出せないデータがあるからAIは無理」という案件に対する、具体的な反例になる。医療に限らず、士業、自治体、製造業の設計データなど、同じ構造の相談に応用できる建て付けだ。
- ソフトウェアを無料にしてハードウェアと構築・保守で収益を取るモデルは、受託側の収益設計としても参考になる。特にローカルLLMは「導入して終わり」にならず、モデル更新と運用が継続的な作業として残る。
- 導入期間4〜6カ月という目安は、クラウドAPIを前提にした開発の感覚とは大きく違う。オンプレ提案をする際の工期見積もりの参考値として押さえておきたい。
- 使用モデル名はリリースに明記されておらず、「院内に設置できる規模のAIモデル」とのみ記載されている。性能の前提を確認せずに同種の提案をするのは避けたい。
利用条件
ソフトウェア4種は無料。ハードウェア費および導入・構築・保守費は個別見積もり。60分程度のオンライン無料相談を受け付けている。
