AISI村上所長、独自ベンチマークで2026年度内にAI評価完了へ
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AISI日本AI安全性ベンチマーク規制
日本のAIセーフティ・インスティテュート(AISI)村上明子所長へのインタビューが2026年10月15日に公開された。独自ベンチマークによるAIモデル評価を2026年度内に完了させる予定で、評価対象は公開モデルを広くカバーする方向で検討中。相次ぐサイバー攻撃へは既存の枠組みで対応する考えを示した。
何が発表されたか
- ITmedia AI+が2026年10月15日、AISI村上明子所長へのインタビューを公開した(取材は10月7日時点)。
- AISIの目的は「信頼できるAIの提供に必要な情報や技術を持ち、日本を世界で最もAIを開発・活用できる国にすること」と定義された。役割は、信頼できるAI製品・サービスの普及、AI関連分野の競争力強化、国家の安全を脅かす事象の抑止の3つ。
- 活動は4本柱。安全性ベンチマークの作成、AIモデル・システムを自ら評価できる能力の保持、AI関連情報の収集・分析・提供、国際協調の主導と国際競争力の強化。
- 既存の評価として、英国AISIの評価ツール「Inspect」や公開ベンチマークによる検証は実施済み。独自ベンチマークによる評価は2026年度内に完了予定で、評価対象モデルは公開モデルを広くカバーする方向で検討中(未確定)。
- ベンチマークの全面公開は「悪用する人に手の内を明かすことになる」として、公開範囲は検討中とされた。
- サイバー攻撃について、相次ぐ攻撃にAIが関与しているかは取材時点で証拠がないとしつつ、AIによって脆弱性の発見速度が上がっていることは事実だと述べた。防御側もAIを活用する必要があるとの見解。インシデント報告は既存のサイバーセキュリティの枠組みで対応する考えを示した。
実務への影響
- 「AIの安全性を測る国内の物差し」が年度内に出てくる見込み。公共・金融系の案件でAI機能を提案する際、将来的にAISIの評価が参照されうる前提で、モデル選定の理由を記録しておくと説明が楽になる。
- 注力点として「AIエージェントやフィジカルAIを念頭に、ハーネスを含めた実装段階の安全性評価」が挙げられている。モデル単体でなく、プロンプト・ツール・権限設計まで含めて評価される方向で、受託側の設計ドキュメントの重要性が上がる。
- 「後から追いかけても間に合わない」という所長の指摘は、ガイドライン待ちで実装判断を止めない姿勢の裏付けにもなる。社内のAI利用ルールは暫定版で先に回し、更新前提にしておくのが現実的。
- AISI単独では対応できず専門機関と協力するとされており、インシデント時の報告先は従来どおりJPCERT/CCやIPAの枠組みが起点になる。
補足
本記事はITmedia AI+の報道に基づく。AISIによる同内容の公式発表は未確認。
