
大手6行、AIが代理で買う「エージェンティックコマース」の5原則を公表
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ING、Bank of America、Capital One、NatWest Group、ASB Bank、Commonwealth Bank of Australiaの6行が9月22日、AIが利用者に代わって買い物と支払いを行うエージェンティックコマースの原則を公表した。透明性、安全性、プライバシーとデータ保護、顧客の選択、相互運用性の5点を挙げ、加盟店や技術提供者にも協働を呼びかけている。
何が発表されたか
ING、ASB Bank、Bank of America、Capital One、Commonwealth Bank of Australia、NatWest Groupの6行が2026年9月22日、エージェンティックコマース——AIアシスタントが利用者に代わって商品を探し、支払いまで完了させる仕組み——についての共通原則を公表した。
挙げられた原則は次の5つ。
- 透明性
- 安全性
- プライバシーとデータ保護
- 顧客の選択
- 相互運用性
INGのグローバル決済・キャッシュマネジメント責任者であるHans Overeem氏は「顧客には、支払いが安全であること、データが保護されること、そして自分が主導権を保ち続けられることへの確信が必要だ」と述べている。
この原則に強制力はない。6行は加盟店、技術提供者、他の金融機関に対し、原則をデジタルコマースの実務的な標準へ落とし込む作業への参加を呼びかけている。
集客・販売への影響
AIエージェント経由の購買については、すでにプラットフォーム側が先行して仕様を作っている段階にある。そこに決済を担う銀行側から共通の原則が出てきたことで、今後は「誰が支払いを実行したのか」「その指示は本当に顧客本人のものか」を確認できることが、決済側の要件として具体化していく可能性がある。
EC事業者の視点で見ると、原則のうち相互運用性が実際の標準に落ちるかどうかが実務上の分かれ目になる。AIプラットフォームごとにバラバラの仕様へ個別対応を迫られるのか、共通の作法に寄せられるのかで、対応コストが大きく変わるためだ。
現時点では技術仕様ではなく方向性の表明にとどまるが、6行のうち複数が英米豪の大手であることを踏まえると、越境ECやグローバル決済を扱う事業者は今後の具体化の動きを追っておく価値がある。国内向けのみの事業者にとっても、AIエージェント経由の注文を受ける前提での本人確認や返品対応をどう設計するかは、遠からず検討事項になる。
