WordPress 7.2は12月8日リリース、AI機能はコア外のプラグインで推進
WordPress7.2MCPGutenbergWeb制作
WordPress開発者ブログの10月号が10月14日に公開された。7.2はベータ1が10月20日、正式版が12月8日。AI関連のAbilitiesとMCP AdapterはコアではなくAI/MCP Adapterプラグイン側で進む。wp_kses()のHTML API上での再構築や、新デフォルトテーマ「Ipsum」も示された。
何が発表されたか
- 7.2のスケジュール:ベータ1が10月20日、RC1が11月17日、正式リリースが12月8日。9月には3件のセキュリティリリースがあった。
- AIの扱い:AbilitiesやMCP AdapterといったAI関連の開発はコアではなく、AIプラグインとMCP Adapterプラグイン側で進んでいる。7.2のコアにAI機能が入る予定は示されていない。
- ロードマップ:Application Passwordsのセキュリティ改善を予定。Secrets APIは7.2でCLI限定として暫定的に検討中。React 19へのアップグレードは「7.2で完全に入る可能性は低い」。共同編集はロードマップ外。
- wp_kses() の再構築:HTMLサニタイザーをHTML API上で作り直す作業が7.2または7.3を目標に進行。
wp_kses_force_legacy_parserフィルターで旧挙動に戻せる暫定手段が用意される。 - 新デフォルトテーマ「Ipsum」:年号ベースの命名規則を改め、GitHubでテスト可能。
- プラグインのセキュリティレビュー自動化:新規プラグインリリースにリリースクールダウン中の自動セキュリティレビューが入る。高リスクのリリースはブロックされ、コミッターに所見がメールで届く。
- ブロック・デザイン(Gutenberg 24.1):多数のコアブロックにブロックサポートが追加。コアアイコンがストローク形式に再描画。テキストシャドウがテーマプリセット対応のブロックサポートに。ビューポート状態のヘルパーが公開され、カスタムブロックでブレークポイント別設定が可能に。
- DBの変更:7.2 は
NO_BACKSLASH_ESCAPESをデフォルトで無効化。必要なサイトはdb.phpドロップインで維持できる。 - 非推奨:
@wordpress/componentsの5コンポーネント(Divider, ResponsiveWrapper, Scrollable, ZStack, Elevation)が7.4で削除予定。 - Playground:PHP/WP-CLIを実行できるターミナルと、
wp_mail()の出力を捕捉するメールツールを追加。
実務への影響
AI機能がコアに入らずプラグイン側に留まっている点は、制作側にとって実質的に良い知らせだ。クライアントサイトに「いつの間にかAI機能が有効になっている」事態が起きにくく、導入の可否をこちらでコントロールできる。MCP Adapterを試すなら、本番ではなくステージングでプラグインとして入れる前提で計画を立てればよい。
今期の保守作業として優先度が高いのは2つ。ひとつは wp_kses() の再構築で、独自に wp_kses_allowed_html をフィルタしているテーマ・プラグインは7.2/7.3で挙動が変わりうる。wp_kses_force_legacy_parser は暫定措置なので、7.2ベータ(10月20日)が出たら早めにステージングで検証したい。もうひとつは NO_BACKSLASH_ESCAPES の無効化で、古いマイグレーション由来のデータを抱えるサイトでは影響確認が要る。
@wordpress/components の5コンポーネント廃止は7.4と先だが、カスタムブロックを多数納品しているなら、今のうちに使用箇所を grep しておくと後が楽になる。
